神奈川県三浦半島には、いくつかの灯台があります。
世の中にはいろいろなマニアというのがいますが、灯台好き・灯台マニアも世界各国に存在するのだそう。灯台はだいたい人気の少ない島や岬の先端にあって、(もちろんそれは役割として当然のことなのですが)ある種の旅情や郷愁をかきたてるものなのでしょう。言わずと知れた私もそんなひなびた景色、灯台が大好きです。自転車やバイクで走っているときの目的地が、岬の先端にある灯台ってこともよくあります。

神奈川県三浦半島で一番有名な灯台はおそらく観音崎灯台でしょう。日本で最初に出来た洋式灯台で、日本の灯台50選にも選ばれているほど。それに比べて今回紹介する諸磯埼灯台は、あまりガイドブックにも掲載されていない秘められた灯台といえるかも。

それもそのはず、この灯台は初灯が昭和44年と、灯台としてはかなり新しい部類、無人の灯台で、外周もそれほど大きくありません。しかし、この四角い形状と背の高さは、日本の灯台の中でも珍しいもの。釣り人と犬の散歩以外に通る人がいないような道を過ぎ、崖の上に建つ別荘を横目に見ながら歩いて広がるのがこの景色。

seichi0201.jpg

なんだか異国のよう。イギリスの荒涼とした大地から大西洋を眺めているところ、とか言われると、そうかもしれないと思ってしまうような不思議な感覚がここにはあります。きつね浜ともいわれるこの場所で、お気に入りの充麦パンを食べながら過ごす時間は至福のひととき。


seichi0202.jpg

続きを読む