美ヶ原。うつくしがはらと読むその高原は、名前からしてなんだか美しいっぽい?場所。
子供の頃、乗用車を買ったばかりの両親とロングドライブして旅をした思い出の地で、
そのときに見た、霧の中の塔や、別天地のような幻想的な雰囲気は、子供心ながら
不思議な印象をもっていたものです。
それからもう何十年も経った初夏に、諏訪湖のあたりからビーナスラインと呼ばれる
以前は有料道路だった眺望のよい道を走って目的地、美ヶ原高原を再訪したのでした。
久しぶりにそのことを思い出したのは、その地を題材にした一枚の星空写真がキッカケ。
その写真を見たとき、ああ、そうだ、私ここずっとまた行きたいと思ってたんだ、と思い出
したのでした。
私もそんな星空を見て、写真を撮れたらいいな。
そんな思いを胸に現地へ向かったのだけれど、なかなかどうして自然というのはそう簡単に
夢を実現させてはくれない・・・。当日は濃い雲が覆って時折雨が混じる不穏な天候。ここは
標高2000m近い高地にあるので、天気は完全に山岳気候で、下界の天気予報は、まったく
あてにならないのです。
雨と霧に煙る高原のベンチ
美ヶ原高原は、諸説あるようですが、江戸時代あたりの山火事で、山頂付近の森林がなく
なり草原となり、その後昭和の初めに牛の放牧が始まり、人の営みの中で今の光景が
保たれているのだそう。
なんでも「自然がいちばん!」って思いがちだけれど、豊かな自然の景色って、自然=何も
しないってことではなく、人の手が入って初めて成り立つ、というところもたくさんあるんですよね。
この牛さんがこの牧場で過ごすことができるのはたった1年だけなのだとか。
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第20回を超えたこのシリーズ、そろそろネタもなくなるか?と、毎回ドギマギしているのだけれど、意外とここ数年でも実はいろんなところに行っていて。(本当は北海道とか東北シリーズもやりたいのだけれど、行ったのがあまりにも昔過ぎて、紹介できる写真がないので保留中)
というわけで、今回は3年ほど前に行った、日本の離島の中で最大の島、佐渡島をご紹介します。
かなりの島好きの私としては、この島にはいつか行きたいとずっと思っていたのだけれど、なかなかそのキッカケやチャンスがなく。けれど突然佐渡行きの話が舞い込んできて、じゃあ!と行ったのが2010年の真夏。島での交通手段に「レンタルバイク」という選択肢があると聞いて、いつか愛車のカブで日本一周したいと思っているカブライダーとしては、これは絶対それでしょ!ということで、島をぐるっと巡る旅に出たのでした。
佐渡島は、周囲262.7kmの島。なかなか1日2日でバイクで巡るには厳しく、かなりのハード行程になったのだけれども、島の北部と南部の雰囲気の違いがあったり、いわゆる「トキ」と「佐渡金山」「拉致被害者・・・」の島というイメージとは全く違う素晴らしい場所をたくさん発見できました。今回はそんな場所をすこ~しご案内。
新潟港からフェリーで島の中部・両津港へ。そこで原付バイクを借りて(こだわってカブタイプ)一路北へ。旅人は必ず先っちょを目指す。ということで、島の先端へ。
山が険しい佐渡島。海沿いの細い道路を走り、島の先端をぐるっと廻って大野亀と呼ばれる場所にたどり着きました。
ここは、古くから聖地とされてきた場所。見るからに神聖な雰囲気が漂っています。
超断崖絶壁の海岸。絶景です。看板によると6月にはオレンジ色のカンゾウの花に覆われてそれはそれは美しいそう。
看板の上部に英語で One of Japan's three Largest Rocks って書いてるけど、これ英語合ってる?・・・・
大野亀を過ぎると、一気に県道45号 佐渡一周線の道幅が狭くなってきます。島の観光地は南部に集中しているせいか、あまり車も走ってません。
バイカーには厳しい小雨交じりの天気。けれどそのぶん荘厳なイメージは満点でした
国道を逸れて走ってみると、こんな地元の生活にも触れることができます。
COOPでもない"佐渡農協生活センター"。し、渋いっ!
島の旅のよさは、こういう何とも言えない味わいを見つけることにもあるな、といつも私は思います。
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