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2012年5月の往復書簡〜飛び込む「愚かさ」


 


 石橋を叩く「賢さ」より
 飛び込む「愚かさ」を
      
     --松浦弥太郎(暮らしの手帖編集長、COW BOOKS代表)




Dear ゆうこりん

今回は、心に響く文言を書き留めている、私の「笑顔の素ノート」から。

実は、この言葉にどこで出合ったか覚えていないのだけれど、
ノートには、2010年7月と記してあったよ。

2010年というと、私は、「旅」をキーワードに、
水を得た魚のように、新しい世界に飛び込んでいるときだ。


マウイ島(ハワイ)や沖縄の久高島を何度も訪れたり、
セドナの奇跡的な旅を経験したり、
御蔵島や八重山諸島にも旅をした。

ドアーズの伏線になったとも感じられる、
瀧行&お社に泊まる戸隠ワンダー☆ツアーを何度も開催したのも、
そういえばこの年だ。

そして、最大の人生の変化。

引っ越しをして、開業をした年。
それは、解放や開花、変容をサポートするプロのセラピストとして生きると、
決意をした年でもあった。

その年に起こった出来事や感情や感覚の変化の一部始終を分かち合ってきた
ゆうこりんなら、その時の私にとって、
この言葉の概念が、常に後押しをしてくれていたであろうことは、
容易に想像できるだろうね。


私は、はっきり言って直感で生きている人だと思う。
最終的に、決めるのは自分だから、
人生の岐路において、直感を採用しなかったことはないようにも感じる。

けれど、そのくせ、直感で決める物事への言い訳を探すために、
石橋を壊れる寸前まで叩く。
なにをどうしたって、直感で得たものを曲げる気はないくせに、
右脳と左脳の葛藤で、おかしくなりそうなくらい、叩くことすらある。
そんな癖がある。

ゆうこりんの知っているように、
私は、未知の世界に飛び込むことを怖がり、
臆病になる性質がある。

飛び込んでしまえば、いままでの臆病さが嘘のように、
自由に大胆に動き回るのだけれど(笑)


そういう自分を知っていたのか、
物心ついたころから、自分のモットーの中に、
このメッセージのような言葉を、常に掲げていたのを覚えているよ。

10代のころのモットーは、
「後悔するなら、やってから」。

行動を起こさず、飛び込まず、後悔するくらいなら、
飛び込んでから後悔する人生を送る!と決めていた。

そのほうが、豊かな人生を過ごせる気がしていたから。

そのモットーは、一歩の勇気が出ないとき、
いつも私の背中を押してくれたよ。

言葉を変えながらも、私の人生では、
いつもこのメッセージのようなことを大事にしているんだ。

大事にしているというより、
勇気を出す"喝"にしているように思う。


同年10月。
八重山諸島の最南端・波照間島から出発する日。
私は、ノートにこんな言葉を記していた。

「自分にウソつかず、自分で決めて動いて、委ねてたら、
今過ごしている流れの中で、
絶対、辿り着きたい場所にいくんだって思う」と。


私は、ちょうど今、人生に関わる選択のひとつをする機会があったのだけれど、
自分がよりわくわくと喜びを感じる選択、
意欲と情熱が湧き起こってやまないほうに、
飛び込んだんだって思う。

私は、このメッセージのように、
飛び込む「愚かさ」を選択できる生き方を、
潔くてかっこいいと思う。

そうして繰り広げられていく人生は、
宇宙の奇跡的なサポートや感動が、いっぱい待ち受けているように思えてならない。

だから私は、いつも思うんだ。
選択に迷うとき。
飛び込む「愚かさ」を選ぶって。

ゆうこりんは、この言葉や私のレターを読んで、何を感じるのかな?
何を思うのかな?

私からしたら、新たな世界に飛び込んでは、
数々の奇跡や感動を体験している人生に感じられる、ゆうこりんの生き方。

当の本人は、どんな感覚なんだろう。
お返事を楽しみに待っているよ♪

From ひろかっち


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Comment [1]

Dear ひろかっち

問いかけの言葉、ありがとう。
ひろかっちからの問いかけを読んで、思い出したこと。

それは、私の人生の大きな転機だったときー結婚という安住の地と
思われたその場所から、離れる決意をしたときのこと、だったよ。

もう10年近く前のことになるけれど、私はそんな決断をした。

そのとき、夫婦間で何かとくべつな理由があったわけじゃない。
わかりやすいーたとえばDVがあったとか、不仲だったとかー
そういうことはまるでなかった。

けれどそのとき、私は原因不明のストレスで
よくわからない病気にかかっていたんだよね。

その病気の原因を探っているうちに、どうやら、わたしは、
「安定した幸せ(っぽくみえる)な生活」を今全然望んでいないのだ、
ということに気づくんだ。

1年くらいずっとずっと、考え、もがきながら動き続けた中で、
それを私は知ってしまった。

でも、結婚式もしちゃったし、特別ものすごい問題があるわけでもないし、
おそらく、ふつうなら、「そんなことは自分の小さなわがままに過ぎない」と
その小さな違和感をなかったことにして、きっとだましだまし生きていたと
思う。

けれど、私は「原因不明の病気」のおかげで、そこに気づいた。
気づいた、というよりも、気づいて”しまった”といってもいいことだった。

優しくて仲もよくて、護られていて、経済的安定ももたらしてくれるパートナー。
せっかく手に入れたその流れを、わざわざ自分から切り離す??
結婚という、当時自分もしたかったはずのことをして、
2年もたたないうちにチャラにする??

バカじゃないのか??私は頭がおかしいんじゃないのか?
何度も何度もそう思った。

けれど、そのたびに思ったことは、
「そうせざるを得ない」という、確固たる思いだった。

何をもって人は「幸せ」と感じるか?
これは、本当に大きなテーマで、その根本の部分を、
当時はあまりよく考えていなかった。

自分が考える幸せというイメージと、相手のそれとがあまりにも違うとき
それは、もはや同じ方向を向いては歩けない、ということを意味したんだ。

「わたしは、二つの道が目の前にあったなら、絶対苦しいほう、しんどい
ほうを選ぶ。それが生きてるってことだし、そういう人生なんだと思う。」

当時、相手にそんな風なことを言ったことを覚えているよ。

けれど彼はそういう人ではなかった。安定した高速道路を走って、
ゆとりをもって、生きていきたい人だった。それが相手にとっての幸せだった。
それは、あまりにも私と違いすぎて、もはや交わりようがなかった。

まあまあの人生、そこそこの生活、なんて、私には意味がなかった。
そこに「生きている」という実感がなかった。
このままこうして中途半端に生きていたら、
たぶん病気に呑まれて、生きたまま死んでるみたいになってしまう。
そう感じたんだよね。

その生き方を貫くためには、少々犠牲が伴った。
自分も相手も、痛かった。

でも、だからこそ、今の私は、もう何がなんでも、絶対に!
この人生を悔いなく生きる、楽な道を選ばずに、叶うかどうかもわからない
ような(でも、それが自分の生きる使命や幸せつながるであろう)
険しい道を歩くと、あのときまた決めたんだろうと思うんだ。

まさに、飛び込む「愚かさ」、だよ。
めっちゃ愚かだと思う、我ながら・・・。

ひろかっちから見たら、私は「新たな世界に飛び込んでは、
数々の奇跡や感動を体験している人生」に感じられる、と言ってくれて
とってもうれしいし、ありがたいけれど、

そこにはそれを自ら選び取ったという自負と、
絶対そういう人生を生きるんだ、っていう確固たる決意が
あるからなのかな、ってそんな風に感じたよ。

だからもう、今は、飛び込まないなんてあり得ない。
バンジージャンプは、絶対する。笑(本当にしたことがある)

ときどき、あまりのハードルの高さに、長すぎる準備期間に
メゲそうになることもあるけれど、

でも、昔みたいな生きながら死んでるみたいな時期のことを思うと、
今のこのいいことも悪いこともじゃんじゃんあって、
体験させられてる今の世界は、

どんなことでもキラキラと輝いている、
私にとっては幸せそのものなのだと感じているよ。

ゆうこりん


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DOORSーこころのドアを開く旅。

About

DOORS連載・それぞれの人生で心に響く言葉を題材に ふたりで交わす愛いっぱいの公開レター 気づきの往復書簡。

キラキラわくわく。時に深遠に。 そこには人生の気づきがてんこ盛り!

登場人物

ひろかっち
人生は魂の旅! たまに天然炸裂の 旅大好きセラピスト

プロフィール詳細

ゆうこりんは、旅と遊びの先輩。 そして、思いを深く分かちあえる人。

ゆうこりん
人生を旅のように生きるがモットーの 旅人ボディセラピスト。

プロフィール詳細

ヒロカッチは、遊びの中で人生の深みを 感じ、共に体験し笑いあえる人。

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